ヴァイオリン演奏本番前には
少し前の話ですが、
「Eちゃんは、頭の切り替えが上手ですね。」
と、恩師が褒めていらっしゃいました。
今では有名なヴァイオリニストになった方がまだ学生の頃、学業とヴァイオリンの練習との両立に苦しんでいたそうです。
ある日先生が指をパチンと鳴らして
「これで頭のスイッチを、パッと切り替えなきゃダメですよ。」
「まるでテレビのチャンネルを替えるように、頭の中を切り替えるのですよ。」
プロのヴァイオリニストとしてステージに立つのであれば、
プロではなくても、一生懸命練習した発表会、いやレッスンでも、
直前に自分にとってアクシデントがあったとしても(指をパチンと鳴らして)これで、別世界。気分転換ができるように!
頭の中で切り替える練習です。
指をパチンと鳴らして(頭の中で)、それまでのすべてを「忘れる」訓練です。
どんな悩みがあっても、どんなアクシデントが身に起こっても、その瞬間から「考えない」訓練です。
言い変えるなら「無になる」ことです。
毎日訓練しているうちに、少しずつできるようになります。
なかなか難しい場合は「考えない」のではなく「考えるのをストップする」ことから始めてみます。
これができるようになれば、普段の日常生活にも役立つこともあるかと思います。
自分が今やるべきこと、その時にやらなければならないこと、または大きな夢や目標を達成するために、頭の切り替えができるように工夫してみるのはオススメです。
様々な曲(小品など)を次々に演奏する時も「頭の中で場面展開」が必要です。
一曲ごとに情景が変わるのです。頭の切り替えを瞬時にして、全く異なる世界が展開します。
頭の中にたくさんのチャンネルを用意して、曲ごとの情景をイメージしながら音にしていきます。
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